不動産鑑定士って何???

みなさん、こんにちは。不動産鑑定士の池田孝(いけだたかし)です。

 

先日、新聞の切り抜きの整理をしていたら、2017年2月28日の日経新聞夕刊の記事が目にとまりました。

その記事は「不動産鑑定士底割れ防げ」のタイトルで比較的大きく紙面を割いていました。

 

記事の内容を要約すると下記の通りです。

土地や建物の価格を評価する「不動産鑑定士」の受験者数が減っていて、2016年度(直近)の受験者数は10年前と比べて約3分の1になってしまった。

不動産の評価に携わる人が不足すれば不動産取引や地価調査等にも影響が出かねず、国土交通省や業界団体はPRに知恵を絞っている。

とのことでした。

 

そもそも、不動産鑑定士なんて聞いたことが無いという人が圧倒的に多いのではないでしょうか。そんな私も社会人になって銀行に勤めて初めて知りました。比較的難しい試験であるにも関わらず、知名度が低く、資格者も少ない。しかも、資格者で積極的に表に出て自身の仕事をアピールしている人も少ない。そんな業界であり、資格です。

主な仕事は不動産の鑑定評価業務で、土地と建物で構成されている不動産(土地のみの場合もあります)の時価(適正価格)を不動産の用途等に応じた算定方法で鑑定評価額を決定する仕事です。

公的な評価も多い仕事でありますが、民間企業の保有資産の時価評価や金融機関の担保物件の評価なども代表的なお仕事です。

 

こんな、やりがいのある仕事に携わろうとしている人が大きく減少しているとのことでした。ある意味、ライバルが少ないのは良いと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな簡単な問題ではないと思います。

人数が少なくなれば今でさえ知名度が低いのにさらに低くなります。また、人数の少ない団体の声は色々な意味で届きにくい。ますます魅力が低下するという負のスパイラルに陥ってしまいます。

 

最近になって、業界団体が動き出しているようですが、その内容は資格の魅力や試験制度を説明するセミナーとのことでした。

もちろん、セミナーをやることは重要なことだと思いますが、この状況を大きく変えるには、不動産鑑定士ひとりひとりが自分自身の魅力を高め、自分自身がが外に出て情報発信をしていくことが必要な気がします。

まずは、私自身も足元から始めています。地元の色々な経営者の団体などに加入し、仕事をアピールしています。少しずつではありますが、不動産鑑定士という名前だけでも知っている人が増えてくれると良いなと思いつつ、日々仕事に取組んでいます。

 

 

 

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