物流施設の評価で見るべきポイント

皆さん、こんにちは。不動産鑑定士の池田孝(いけだたかし)です。

昨日は、私が所属する団体のゴルフコンペ(180人規模)に行ってきました。私はあまりゴルフはやりませんが、開業して3年目から半年から一年に1回程度ゴルフに行っています。

今回も、一打当たりの単価を下げ、キャディーさんを独占(ボール探しにお付き合いいただきました)してコストパフォーマンスを高める努力をして参りました。

 

早速ですが、今回は物流施設の評価におけるポイントをお話をします。

 

以前(6~7年前)、私の住んでいた千葉県柏市某所に工場がありました。この工場が閉鎖となり、跡地利用が検討される際に候補に挙がったのが、ショッピングセンターと物流施設でした。私たち周辺住民はショッピングセンター(SC)を熱望していたのですが、結果は大規模物流施設でした。

では、なぜその場所が物流施設になったのでしょうか??

 

その場所は国道6号に程近く、周囲は主に工場が集積していました。最寄駅からは徒歩5分、柏ICまでは車で約15~20分程度。徒歩5分~20分圏に大規模な分譲地があり、公団等の集合住宅も集積していました。周辺人口は比較的厚めでした。前面道路は幅員が約15m程度、両側歩道つき。3方路の土地でした。

これだけみると、SCでも良さそうなのですが、結果的には大規模物流施設になりました。

 

どうしてなんでしょうか?

実は周辺5~10km圏にはららぽーとやイオン等複数の大規模SCが集積する競合地域だったのです。一方で、都内及び千葉の近東湾岸部では物流施設用地の金額が跳ね上がっており、千葉の柏ICエリアや16号沿線地域の物流施設用地が着目されていた時でした。このような競合環境や社会経済動向を背景としつつ、下記の要因をすべて満たす物流施設適地として取引されたようでした。

 

ちなみに、物流施設に最適な立地条件としての代表的なものは下記の通りです。

◯大消費地に近い(首都圏エリアでしたら、やはり東京へのアクセス)

◯幹線道路沿い若しくは幹線道路へのアクセスが良好である。

◯高速道路等の交通インフラが整っている。

◯前面道路について一定の幅員が確保されている(大きすぎる道路は中央分離帯により出入りしにくいなどの事情があるとマイナス要因になります)。

◯最寄駅からの接近性(従業員確保の観点から重要)。

◯周辺の操業環境(エリア内は工場や倉庫が集積し24時間操業が可能な立地が望ましく、周辺には住宅地があることが従業員確保の観点から望ましい)。

 

まさしく、今回の土地は物流施設用地としてうってつけの場所だったんですね。

私は周辺住民として、利便性向上への期待があまりにも強かったため、「SCが来る。SCが来る。」と家内に言っていました。判断を見誤ってしまったのです。もちろん私はのちに家内から「鑑定士が予想外してる~。」とからかわれたのは言うまでもありません。

 

現在、その場所ではランプウェイ型の倉庫が建築され、ひっきりなしにトラックが行き来する大規模物流施設として私たちの生活を支えてくれています。

 

 

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